英語における否定形は元々の意味と反対の意味になることが多いです。
ただし助動詞に否定形がついたものを日本語に訳した際には、元の日本語の反対の意味にならないことが多くあります。
must notも和訳の際に要注意すべき単語の1つです。
この記事ではmust notの意味や注意点などについて解説します。
mustの意味
まずmustについてみておきます。
mustの意味は「〜しなければならない」です。
mustと同じ意味を持つ単語はhave toでこちらも「〜しなければならない」という意味になります。
「You must study English.」
英語を勉強しなければならない。
「You have to study English.」
英語を勉強しなければならない。
肯定文の場合にはどちらも同じ意味でここまでは問題ないかと思います。
しかしこれらを否定形にした場合には意味が異なってくるため注意が必要です。
must notの意味は「〜してはいけない」
must notとnot have toの違いをみてみます。
「You must not study English.」
英語を勉強してはいけません。
「You don't have to study English.」
英語を勉強する必要はありません。
don't have toが「しなければならない」の反対の意味である「〜しなくてよい」であるのに対して、must notは「〜してはいけない」と逆の意味になっていません。
紛らわしいですがmustの場合には助動詞ではなく、後ろの動詞の否定になると考えましょう。
例えば「You must not do.」であれば、「not do(しないこと)」がmustと考えます。
mustは「圧力」を意味する助動詞のため、「not do(しないこと)を強制する」→「〜するな」と言い換えることができます。
mustは「〜しなければならない」以外にも「〜に違いない」など様々な意味をもっていますが、must notは「〜してはいけない」という意味しか持たないことに注意が必要です。
「〜であるはず」という意味のmustの否定
must notは「〜してはいけない」という意味であることがわかりましたが、「〜であるはず」という意味のmustを否定したい場合はどうすればよいのか気になる方もいるかと思います。
この場合にはcannotが使うことができます。
「The story cannot be true.」
その話が本当であるはずがない
must notを用いた例文
「You must not eat here.」
ここで食べてはいけない。
「We must not be late.」
遅れてはいけない。
「You must not yield to temptation.」
誘惑に負けてはいけない。
mustの否定形のまとめ
ここまでmustの否定形についてみてきました。
最後にmustの否定形についてまとめておきます。
must notは〜してはいけないという意味。
must notのnotは助動詞ではなく後ろの動詞を否定することで、「〜しないことを矯正する」→「〜してはいけない」という意味になる。
「〜なはず」という意味のmustを否定する場合にはcannot(〜なはずがない)で言い換えることができる。
以上、mustの否定形の解説でした。