期間を表す表現は英語には多くありますが、no later thanも期間を表す表現の1つです。
ただ中には、
・「no later thanの意味ってなんだか覚えにくい」
・「似たような表現が多くて使い分けられない」
といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回はそういった方へ向けに、no later thanの意味や他の表現との使い分け方などを詳しく説明していきます。
この記事を読めば、no later thanについての理解が深まり、no later thanを使いこなせるようになりますよ!
目次
no later thanの意味
まずは、no later thanの基本的な意味を確認します。
no later thanには、「~までには」「遅くても~には」という意味があります。
【no later thanの意味】
- ~までには
- 遅くても~には
than以下に時間や日付を記して、その日付「までには」という意味を表すのが基本です。
no later thanの使い方
no later thanは、「~までには」「遅くても~には」という意味を表します。
主に「期限」や「締め切り」を示す際に使われることが多いです。
【no later thanの使い方】
- 期限や締め切りを表す
例えば、以下のような言い回しがno later thanの典型的な使い方の例です。
【例文】
The application must reach us no later than January 31st.
(願書は1月31日までに必着のこと。)
no later thanの前には「by」が来ることもありますが、省略しても意味は変わりません。
no later thanは、「期限」「締め切り」を表すときに使うと覚えておきましょう。
no later than意味の覚え方
no later thanは、しばしば意味を覚えるのが難しいといわれるフレーズです。
なぜ覚えるのが難しいのか、どうやったら覚えられるのかを論理的に解説していきます。
no later thanが難しいのはなぜ?
結論からいうと、no later thanが覚えにくいのは、日本語の語順に直して理解しているからです。
no later thanを直訳すると、以下のように表せます。
【no later than直訳】
no / later / than
なく / より遅く / ~より
→なく / ~より遅く
→~より遅くなく
→「~までに」
日本語の語順に並べ替えようとすると、まずlater thanを理解し、その上で全体を否定するというプロセスになります。
上の理解の流れを見るだけでも、頭がこんがらがってきてしまいますよね。
no later thanを理屈で覚える
no later thanで気を付けるべきは「遅くとも~までには」を表し、それ以降の時間には言及していないということです。
noのlater thanを否定する力が弱いからですね。
というのも、noは基本的には形容詞であって、形容詞は名詞を否定する品詞だからです。
【例文】
I have no money on me.
(私は金を持ち合わせていない。)
通常は 、名詞の前にnoを持ってきて、名詞が「ない」ことを意味します。
no later thanのlaterは形容詞であり、例外的な使われ方をしているので、否定の力が弱まると考えて良いでしょう。
したがって、「~より遅くなく」というようなthan以下の時間を厳密に否定していない表現になるのです。
no later thanとnot later thanの違い
では、よく似た表現であるnot later thanは、no later thanとどう違うのでしょうか?
基本的に指し示す時間帯は同じなのですが、含んでいるニュアンスが微妙に異なります。
なぜなら、上で説明したnoと対照的に、notは副詞でありlater thanを厳格に否定するからです。
【例文】
Tuition fees must be paid not later than the 25th of this month.
(授業料は本月25日限り納付の事。)
日本語が堅い表現になっていますが、このように公的な文章に使われることが多いのがnot later thanです。
「本月の25日以降には適用されない」という強い否定の意味があり、どちらかというとthan以下の時間帯に言及します。
notが副詞であり、later thanを厳格に否定できるため、オフィシャルな表現に用いられると覚えておきましょう。
no later thanとby、before、until、withinの使い分け
ここまでno later thanについて説明してきましたが、他の期限を表す表現とはどう使い分けるのでしょうか?
以下では、期限を表すのによく使われる表現であるby、before、until、withinの使い分けを説明します。
byの使い方
byはno later thanとほとんど同じ表現だと考えて良いです。
ただし、使われる文脈に違いがあり、byの方がより日常的で、フランクな表現だといえます。
【例文】
I can see you by Thursday next week.
(来週の木曜日までにはあなたに会える。)
日常英会話では、no later thanよりbyを使って表す方が自然だといえるでしょう。
beforeの使い方
beforeは「~より前に」という意味を表します。
byでは指定の時間を規定するイメージですが、beforeは「~より前ならいつでも良い」というニュアンスです。
【例文】
Come home before six o'clock.
(6時になる前に帰って来て。)
日本語の「~の前に」と同じように、beforeの方がbyよりも一般的で汎用的な表現だといえるでしょう。
untilの使い方
untilはby、beforeとは毛色の異なる表現です。
untilの意味は「~まで」ではなく、「~までずっと」だと覚えておくようにしましょう。
【例文】
Wait until two o'clock.
(2時までずっと待っていて。)
untilの場合は、上の例のように継続した時間を表す場合に使います。
withinの使い方
withinは「~以内に(で)」という意味を表します。
no later thanがある時を期限とするのに対し、withinはある一定の範囲を示す表現です。
【例文】
The tickets should reach you within the week.
(チケットは一週間以内に届く。)
また、withinは時間的な範囲に限らず物理的な範囲を表すことのできる表現でもあることを覚えておきましょう。
【例文】
Each store now has almost 4 other Starbucks within 1 mile.
(それぞれの店には、今や1マイル以内の距離にほぼ4店舗のスターバックスがある。)
まとめ:no later thanは理屈で理解すると覚えやすい!
今回は、no later thanの意味や他の表現との使い分け方などを詳しく説明してきました。
本記事の要点は、以下のとおりです。
- no later thanには、「~までには」「遅くても~には」という意味がある
- no later thanよりもnot later thanの方が、より厳密な表現なので公的な文書などに使われる
- byやbefore、until、withinなどとの使い分けも一緒に覚えておこう
この記事を参考にして、no later thanについての理解を深め、no later thanを覚えて使いこなしましょう。