こんな疑問を解消します。
TOEIC Part2は短めの応答問題です。
比較的簡単なパートであると考えられがちですが、実は意外と難しいのがこのPart2。
近年難化傾向にあるため「Part2が結構苦手」という方も多いのではないでしょうか?
TOEIC満点者「Jet bull」さんも『TOEICで一番難しいのはPart2』と仰っていたほどです。
筆者の僕もリスニングは8割以上取れていますが、正直なところ細部までは聞き取れていません。
それでも8割以上スコアを取れるのはとあるコツを使っているためです。
今回は難化傾向にあるTOEICのPart2でスコアを取りこぼさないためのテクニックや勉強方法についてお伝えします。
目次
TOEIC Part2の概要
Part2はリスニングの応答問題です。
まず一文が流れてその文章にもっとも違和感なく繋がる文を選択肢の中から選ぶ問題になります。
TOEIC part2のコツ
TOEICのPart2でもっとも効果的な解き方は消去法です。
パート2は近年難化傾向にあり、意味を理解するのが難しい問題も多くあります。
ただ実は全ての意味が聞き取れなくても正解することは可能です。
なぜなら文法的に間違っているものは意味が理解できなくても選択肢から除外できるため。
もちろん全てを聞き取れるのが理想ではありますが、現実はそうもいきません。
Part2の選択肢は3択のため仮に1問消去できれば、その時点で2択になるのでスコアが取れる確率もグッと上がります。
「文法的にこの選択肢は間違っている」というのは問題パターンごとにある程度決まっています。
Part2のパターン分類
消去法を使う上で知っておきたいのが、Part2の問題パターンです。
問題パターンごとに受け答え方がある程度決まっています。
TOEICのPart2は25問ありますが主に以下の3パターンに分類が可能です。
①WH疑問文
②Yes-No疑問文
③その他(平叙文、 否定・付加疑問文、提案文・依頼文、選択疑問文)
それぞれ解説していきます。
TOEIC Part2(パート2)のパターン1:『WH疑問文』
Part2でもっとも多く出題されるのが「WH疑問文」です。
「WH疑問文」とは5W1Hを使った疑問文のこと。
誰が(Who)
いつ(When)
どこで(Where)
何を(What)
なぜ(Why)
どのように(How)
TOEICのPart2は全部で25問ありますが、そのうちの30%ほどがこの「WH疑問文」です。
この「WH疑問文」では最初の音の聞き取りが肝心です。
Part2のコツを調べたことがある方であれば「最初の一言を聞き取れ」と言うのは目にしたことがあるかもしれませんね。
「WH疑問文」の例題をみてみます。
When the party will be held?(いつパーティーは開かれるの?)
A:Yes, I willing to join the party(はい、喜んでパーティーに参加します)
B:Sorry, I don't know(すみません、わかりません)
C:In meeting room(会議室です)
正解はBになります。
「WH疑問文」で重要なのが「Yes/Noでは答えない」というルールです。
いつパーティーが開かれるのか聞かれて「はい、いいえ」で答えるのはおかしいですよね。
よってAは不正解であるとすぐにわかります。
このルールを知っていれば仮にYes以降が聞き取れなくても選択肢から外すことが可能です。
またWhenで聞かれた場合には「いつ」なのかを答えるのが正しいですが、それだと簡単すぎるため少しひねった選択肢が含まれることが多いです。
この例でいえば、具体的な日時ではなく「I don't know.(わからない)」と答えているBが正解になります。
このように「わからない」や「他の誰かに聞いてみよう」といった曖昧な選択肢は答えになりやすいことも覚えておくと便利です。
TOEIC Part2(パート2)のパターン2:Yes/No疑問文
「Do you 〜」のようにシンプルに答えを聞くタイプの疑問文を「Yes/No疑問文」といいます。
Part2においては30%ほどがこの「Yes/No疑問文」です。
Yes/No疑問文の例題をみてみます。
Do you sell batteries?(電池は売っていますか。)
A:Check battery(バッテリーを確認してください。)
B:What type are you looking for?(どのようなタイプをお探しですか。)
C:Our budget is very tight, I'm afraid(残念ながら予算がかなり厳しいです。)
正解はBです。
Yes/No疑問文では必ずしもYesかNoで答えるとは限りません。
この例題のように会話として成り立つものを選ぶケースも多いので注意が必要です。
仮に全く選択肢が絞れない場合には正解の確率が高い「Yes」または「No」で答えているものを選ぶとよいでしょう。
間接疑問文
Yes/No疑問文なのに実際に聞いている内容は「WH疑問文」になる質問は間接疑問文と呼ばれます。
下記の例をみてみてみましょう。
Do you know where I can find the manual?(マニュアルがどこにあるかわかりますか?)
A:It should be on the desk(机の上にあるはずです)
B:The manual was bad(マニュアルの出来はよくありません)
C:Let's do it tomorrow(明日にしましょう)
正解はAになります。
これは「Do」から始まっていますが、途中で「where」が入っているため実質は「WH」に関する質問です。
このような質問文は「間接疑問文」と呼ばれます。
TOEIC Part2(パート2)のパターン3:その他(平叙文、 否定・付加疑問文、提案文・依頼文、選択疑問文)
「Wh文」と「Yes/No疑問文」が6割ほどを占めており、残り4割は以下から出題されます。
平叙文
否定・付加疑問文
提案・依頼文
選択疑問文
それぞれ解説します。
『平叙文』
これはあまり聞きなれない言葉かと思います。
「平叙文」とは要するに疑問文ではなく通常の形をしている文章のことです。
平叙文の例をみてみます。
I don't know how to go to the station.(駅への行き方がわかりません)
A:I'll show you(私が教えます)
B:When will that be finished?(それはいつ終わりますか?)
C:At the gas station.(ガソリンスタンドで)
正解はAです。
平叙文では疑問文のように明確な答えがないため、最も文脈にあった内容を選択肢から選ぶ必要があります。
上記では「行き方がわからない」という発言から「困っている」ことを推測して「教えてあげようとしている」Aが正解になります。
付加疑問文
付加疑問文の例をみてみます。
You have met him haven't you?(彼に会ったことありますよね?)
A:I don't think we've met before(前に会ったことはないと思います)
B:A great internship program.(素晴らしいインターンシッププログラムです)
C:It was useful(それは役立ちました)
正解はAです。
付加疑問文の特徴は、通常文の文末に疑問の形が入る点です。
この例では文末に「haven't you?」が入っています。
形だけみると否定になっていたりとやや複雑に見えますね。
ただ実はあまり難しく考える必要はありません。
「付加疑問文」のコツは付加疑問文の部分を無視してしまうこと。
提案・依頼文
自ら進んで進言する「Shall I」や相手に依頼をする「Could you」などがあります。
例をみてみます。
Would you mind taking notes during the meeting?(会議中、メモをとってくれませんか)
(A) No, not at all(もちろん)
(B)Where is my notebook?(私のノートはどこですか)
(C)I'd really appreciate(本当にありがとうございます)
正解はAです。
頻出なのが「Would you mind」ですが、一点気をつけなければいけない点があります。
それは「Would you mind」に対しては「No」が「賛成」になる点です。
「mind」には「嫌がる」という意味があります。
つまり「Would you mind」は「〜は嫌ですか(〜してくれませんか)」という意味なので、Noで「気にしません」になるんです。
これは頻出のため覚えておきましょう。
選択疑問文
選択疑問文は問題文の中に「or」が入っている疑問文です。
例をみてみます。
Are you going to examine the document or shall we have a break somewhere?(先に書類を調べますか?それともどこかで休憩しますか?)
(A) He didn't respond to my e-mail(彼は私のメールに返事をしませんでした)
(B) OK, see you there(ではそこで会いましょう)
(C) There's a nice cafe nearby(近くに新しいカフェがあるよ)
正解はCです。
この例では「近くにカフェがある」=「そこで休憩しよう」という暗喩になっています。
TOEIC Part2でよくでる引っ掛け
TOEICにはよく出るひっかけ問題があります。
あえてひっかけてこないこともありますが、知っておけば聞き取れなかった際に適当にマークするよりも高い確率で正解できるのでご紹介します。
似た音は不正解
これはかなり頻出のひっかけです。
例えば「What time is the sales meeting?(営業会議は何時からですか?)に対して、We are meeting at the airport(空港で待ち合わせています)という誤りの選択肢が各選択肢にたいたい1つ用意されています。
これは「meeting」という音だけ聞き取れた受験者を落とすためのひっかけです。
基本的には質問文と同じ音や関連語が聞こえた場合には不正解になることを知っておきましょう。
曖昧な答えは正解
TOEICでは明確に答えずに濁した答えになるケースが多いです。
例えば「When the meeting will start(会議は何時に始まりますか?)」に対しての「sorry, I don’t Know(わかりません)」といった答えなどがあります。
これは時刻で答えると簡単になりすぎてしまうため用意されている解答であり、非常によく出ます。
むしろTOEICでは「Whenに対する時間」のようにお決まりの解答はほぼ出ません。
問題作成者の意図としては最初だけ聞き取った人を不正解にさせたいという狙いがあるわけですね。
そのため「I'dont know」のように通常の文の答えが多くなる傾向にあります。
TOEIC Part2の効果的な学習方法
Part2は基本的にはたくさん問題を解くほどスコアが上がります。
ただ闇雲に学習しても成果は出にくいです。
大切なのは問題演習をする際に、今どのパターンの問題を解いたのかを把握しながら行うこと。
TOEIC Part2のオススメ参考書
パート2で自分の苦手なパターンがあれば重点的に対策を行いましょう。
この際に便利なのがこのパターンごとの問題を掲載している参考書です。
僕がオススメしているのは『TOEIC L&Rテスト Part 2 応答問題 でる600問 』。
この参考書では以下のようにパターンごとに問題演習が可能です。
章とパターン | 問題数 |
●第1章 《WH疑問文》:154問 | 154問 |
●第2章 《Yes/No疑問文》:71問 | 71問 |
●第3章 《平叙文》:46問 | 46問 |
●第4章 《否定・付加疑問文》:41問 | 41問 |
●第5章 《提案・依頼・勧誘・申し出》:41問 | 41問 |
●第6章 《選択疑問文》:25問 | 25問 |
この600問をしっかりこなせればTOEIC Part2に関してはほぼ問題ないでしょう。
Part2の苦手意識を払拭したい方はぜひやってみてください。
TOEIC Part2のまとめ
ここまでTOEIC Part2に関してみてきましたがいかがだったでしょうか?
最後にまとめておきます。
Part2は主に「WH疑問文」、「Yes-No疑問文」、「その他(平叙文、 付加疑問文など)」の3パターンに分けられる。
「WH疑問文でYes-Noで答えている選択肢は間違い」のようにパターンごとのコツを多く知っているほどスコアが伸びる
質問文と似た音が聞こえてきたら不正解であることが多い
Part2は難化傾向にあるため、最初の一文だけを聞き取るだけでは正解が難しくなってきています。
さらに一歩踏み込み、パターン分類とそれぞれのコツを押さえることで高得点を狙いましょう!
以上、TOEIC Part2の解説でした。
この記事が参考になれば幸いです。