TOEICが英語力を測るテストだということは大勢の方が知っているでしょう。
ですが、“どの程度のスコアを目指せばいいのか?”で迷うことはあるはずです。
・大学入試に備えられるのは何点から?
・就職に有利なのは何点から?
・英語圏の方との会話に困らないのは何点から?
上記のような疑問を残してTOEICを学ぶことはおすすめしません。
せっかく勉強するのですから、最初に目指すべきスコアを決めておきましょう。
この記事では、大学入試・就職・私生活の順に取るべきTOEICスコアの目安を公開します。
“どうしてその点数が必要になるのか?”ということもあわせてお伝えしていきます。
目次
大学入試で困らないTOEICスコアの目安
IIBCによれば、合計1,129校の大学・短期大学・高等専門学校のうちTOEICを入試に活用しているのは580校だということがわかっています。
実に2校に1校がTOEICを重要視しているわけです。
首都圏の大学を中心に、各校の難易度・必要なTOEICスコアをまとめてみました。
志望校によって目指すべき点数は変わってきますので、あらかじめ確認しておきましょう。
大学名 | 難易度 | 必要なTOEICスコア |
東京芸術大学 | 超難関 | 指揮科、声楽科、邦楽科:785 |
上智大学 | 超難関 | 総合グローバル学部:650
法学部、経済学部、外国語学部:780 |
早稲田大学 | 超難関 | 商学部:620 |
明治大学 | 難関 | 経営学部:680 |
立教大学 | 難関 | 異文化コミュニケーション学部を除く全学部:790 |
青山学院大学 | 難関 | 総合文化政策学部:500~550
国際政治経済学部:560 経済学部:590 法学部:590~730 文学部:730~830(超難関に相当) |
共立女子大学 | 中堅 | 国際学部、家政学部:500~550 |
日本女子大学 | 中堅 | 人間社会学部:560 |
※2020年から大学入試・センター試験英語の試験問題が改変されるため、目安が変わる可能性があります。
超難関大学の入試で求められるTOEICスコアは620~830
東京都内で有名な超難関大学を受験するなら、TOEICスコア620以上は必要です。
スコア620以上の英語力とは、およそ英検準2級~2級レベルになります。
・高校卒業レベルの短い文章は比較的スラスラ読める
・ビジネス英語にも困らず対応できる水準とはいえない
TOEICスコア600以上でできることを示す場合は、上記がわかりやすいですね。
ネイティブの方に簡単な自己紹介を求められる程度なら返答できる。
だけど、CNNニュースのような長文読解力には欠ける、という具合になります。
難関大学の入試で求められるTOEICスコアは500~790
私立・国公立ともに難関大学を受験する場合は、最低でもTOEICスコア500は必要です。
スコア500以上の英語力とは、およそ英検3級~準2級レベルになります。
・基礎的な文法「is am are」などを正しく理解して会話ができる
・ネイティブスピーカーが早口で話した英語は聞き取れない
TOEICスコア600以上でできることを示す場合は、上記が良い例です。
また、中学校で習う一般動詞、比較、関係代名詞などの文法を理解していれば合格は難しくないレベルといえるでしょう。
ただし、難関大学でもTOEICスコア700以上を求められる場合は、“超難関大学”で求められる英語力に相当します。
中堅大学の入試で求められるTOEICスコアは500~560
中堅大学の入試で求められるTOEICスコア・できることは、基本的に難関大学と同じです。
ただし、英語力560となれば“中学で習う文法のひっかけ問題”も出題されます。
高得点を目指したい方は、英検準2級レベルの過去問で8割程度をマークできるように勉強していくことをおすすめします
就職に強いTOEICスコアの目安
新卒採用・中途採用ともに求められるTOEICスコア600前後です。
海外進出を企てる会社が増えている昨今では、英語力を求める会社が多くなっています。
ネイティブスピーカーが社員・役員になる事例も珍しくないため、意思疎通に困らない程度の英語力が求められるのです。
TOEICスコア600に達していれば採用されるとは限らない
TOEICスコア600に達していても不採用になるケースはあります。
先にお伝えしたように、この点数でできることは限られています。
“ネイティブスピーカーが早口で話した英語は聞き取れない”
これが、 TOEICスコア600の方にみられる特徴です。
つまり、ビジネス英語が使えない・スピード勝負の商談を任せられないなどの理由から入社を断られてしまうことがあるわけです。
・大手外資系企業
・海外出張の多い会社
・外国人採用に積極的な社風
上記のような特徴をもつ会社に入社したい方は学習を深めていき、TOEICスコア700以上を狙ってみましょう。
基本的な日常会話に困らず、ビジネス英語もある程度は聞き取れるレベルに達していれば就職できる会社の幅が広がります。
私生活で会話を楽しめるTOEICスコアの目安
筆者は中学生の頃に英検準2級を取得し、TOEICスコア700程度の英語力を備えました。
この程度の英語力があれば、ネイティブスピーカーとの日常会話にもつまずきません
英語を母国語とする方たちは想像以上に早口です。
リスニングはもちろん、返答にも困らないスピーキング能力が必要になります。
・TOEIC Speaking Testで200点満点中160点以上を目指す
・CNNキッズニュースなどの子ども向け番組でリスニング力を鍛える
上記の方法を実践し、TOEICスコア700レベルの英語力を維持することも意識しましょう。
ネイティブとの会話に慣れるには、毎日英語の“音”を聞くことが最も効果的です。
TOEICスコア500~600では、意思疎通がとれるまでにタイムラグが生じます。
“心地いい会話のペース=相手の伝えたいことを瞬時に理解できる”
この点を意識して英語力を高めていきましょう。
【まとめ】
大学入試、就職、私生活に必要なTOEICスコアにはバラつきがあります。
・社会人になるまでにTOEICスコア600を目指す
・外資系企業に入社したい場合は初めからTOEICスコア700以上を狙う
・スコアを落とさないよう、毎日英語に触れる
このような目標の立て方をすれば、どのシーンにも対応できる英語力が身につきます。
結局のところ、日常会話にもビジネスにも困らないTOEICスコアを取得することが、将来の選択肢を増やすことにつながっているのです。
あなたの目的に合わせて、目指すべきTOEICスコアを決めていきましょう!